第74回 日本東洋医学会学術総会「急性期末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療を行った1症例」

今回、第74回 日本東洋医学学術総会において、『急性期末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療を行った一症例』を発表させていただきました。

北海道大会で発表させていただいたことはありましたが、全国大会での発表は今回が初めての経験でした。

今回学会を通して伝えたかったことは、末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療は「効果が不明瞭」、「麻痺の後遺症を悪化させる」など否定的なイメージを持っている医療従事者が少なくないのが現状でありますが、新しく改訂された顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版(金原出版)では、顔面神経麻痺 診療の手引き2011年版の顔面神経麻痺に対する急 性期の鍼治療・慢性期の後遺症への鍼治療を”推奨しない”から”弱く推奨する”に大きく変更されたことを受け、顔面神経麻痺は発症してからなるべく早く治療を開始し、鍼治療による筋肉の血流や神経血流を促進することが顔面神経麻痺に対する治療法の一助となり、早期改善に繋がるのではないかということです。

お医者様をはじめ、沢山の医療関係者の方々に発表を聞いていただき、発表に対してのご意見ご質問を受け質疑応答をして来ました。また一つ、とても貴重な経験になりました。

他の先生方の発表も聞かせていただきましたが、学会に参加することで色々な先生の治療の仕方や症例を見ることができ、参考になる情報が沢山あり、刺激になりました。

今後は更に症例数を重ね経験を積み、学会を通し鍼灸の力をより多くの医療関係者の方に知っていただく事ができるよう、私もまだまだ精進して参りますので、これからもよろしくお願い致します。

左から玉田萌菜(著者)と白取篤弥と常丸裕加
大阪国際会議場
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