2013 中国研修 2013.09.14~09.25

南雲治療院 髙木智志 (記)

患者様へ

今回の中国研修を行うに当たり、長期間のお休みをいただき、大変ご迷惑をお掛けいたしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

しかし、とても実りのある研修でしたので少しばかりご報告をさせていただきます。

上海の気候は東京と同じくらいで、北京は札幌よりも少し暖かいくらいでした。中国の人口は13億人で日本の約10倍(国土は25倍)ですが勢いも10倍・パワーも10倍という感じを受け、市街地には高層ビルがどんどん建てられており、街中を走る車には高級外車が多く見られました。

今回、臨床見学をしたのは、上海中医薬大学附属病院と北京中医薬大学附属病院という中国を代表する二つの医療機関です。

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(上海中医薬大学正門前で)

中国の国立大学は中医の教育制度が確立しており、鍼灸も教授の指導のもと、充実した教育、臨床が行われております。当然ながら従事する医療者も誇りを持って診療に当たっておりました。日本の大学病院とは全く異なり、羨ましく思いました。

病院内は活気に満ち溢れていました。患者様と治療者の信頼関係がしっかりと成り立っておりました。患者様に「痛くないのですか」と質問すると、「痛いけど良くなるから、痛くはないよ」と教えてくださいました。

小さい子は4か月の赤ちゃんから90歳のご高齢の方まで、症状も小児脳性マヒやパーキンソン病などの脳に関係する病気からダイエットまでと幅広い患者様が来られておりました。

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(脳梗塞後遺症の方です)

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(先生が足に針治療をしているところです)

東洋医学(鍼灸・漢方)発祥の地で、最先端の治療の現場を見て・聞いて・触って・嗅いでと、五感すべてで感じることができました。入院病棟には生薬(漢方薬)の匂いがほのかに香り、漢方薬の点滴も使っていると聴きとても驚きました。そして西洋医学と東洋医学が上手に融合した、患者様にとって最適な方法をとっていました。

鍼の治療に関しても、体の一部分だけを視るのではなく全身の状態を視て、生活の背景や自然環境まで捉えて治療を行っており「全人的医療」というものの大切さを改めて感じることができました。

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(帯状疱疹後の神経痛の方です)

パーキンソン病や心療内科疾患、糖尿病、脳梗塞・脳溢血後遺症、目の黄斑変性症、不眠症、顔面神経麻痺、心疾患、等など・・・数多くの方が入院及び外来で鍼治療を受診されておりました。

鍼灸師として、今回の研修は初めて経験することばかりであり、改めて鍼灸の無限大の可能性と素晴らしさを実感することができました。この貴重な経験をこれからの鍼治療人生に生かしていきたいと思います。

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(中国中医科学院天安門医院前で)

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(北京中医薬大学・附属病院にて)

真ん中が柏巧玲助教授(お世話になりました!)

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北京動物園にて(パンダがいっぱいいました)

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最終日には北京ダックと青島碑酒(チンタオビール)で乾杯♪♪

最後に、お世話になりました大勢の方々、本当にありがとうございました。

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