2017 WFAS世界鍼灸学術連合会学術大会(中国・北京)

The 9th General Assembly of WFAS &2017 World Acupuncture Congress of WFAS 2017.12.01-04

参加報告 南雲治療院 南雲三枝子

2017年12月1~4日、中国北京にて第9回世界鍼灸学術連合会学術大会が開催された。会場は中国北京昌平区の「ロングパレスホテル&リゾート北京」と隣接する「ラマダ北京ノースホテル」という大変立派な2つのホテルで執り行われた。世界36か国から約1500名、日本からの参加者は約20名だった。発表会場はどこも満員だった。

学会会場メインステージ
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ポスター発表・南雲三枝子

質疑応答も活発にあり、本場中国にふさわしい熱気あふれる学会だった。南雲治療院からは院長である筆者が症例報告として「三叉神経痛後に発症した抹消性顔面神経麻痺に対する鍼治療の一例」をポスター発表した。 A case of acupuncture for facial paralysis following trigeminal neuralgia

発表に際して、日本伝統鍼灸学会理事・和辻直先生が共同発表者として加わりアドバイスを頂いたことで、質の高い内容となった。大勢の人々が、ポスターの前で足を止めて大変興味深く見入っていた。(筆者に中国語と英語の語学力があったなら、もっと日本の鍼をアピール出来ていたであろう。残念である。)なお、この度の症例報告に快くご協力いただいた当院の患者様に心より御礼申し上げる。

学会会場ホテル
学会のゲート
経絡経穴銅人形
学会参加証
全日本鍼灸学会と日本伝統鍼灸学会の国際部役員及びWFAS理事
全日本鍼灸学会国際部員
日本代表WFAS副会長形井秀一(中央)

大会日程は事前に知らさえず、学会当日に張り出された看板を見て初めてスケジュールをすることが出来た。当然ポスター発表の日時も会場に入るまで全く分からなかった。筆者の発表日時は12月3日の8:00~12:30だった。しかし、指定のボードには既に他の人が貼ってあった。やむなく、そのポスターの上に、日本から持参した白いポスター紙を張り、A4版の発表データを15枚貼り付けた。今回、中国の学会運営をみて、改めて日本は親切な国であることを再確認した。

全日本鍼灸学会に団体として貢献賞が授与された
黒須幸男先生に特別貢献賞が授与された

12月3日18:30~17:30メイン会場においてWFAS設立30周年の記念式典を開催した。立派な経絡経穴銅人形(天聖銅人)がWFASに貢献した7か国の学術団体(中国・日本・韓国・イタリア・カナダ・オーストラリア・インドネシア)及び個人に贈られた。日本からは団体としては全日本鍼灸学会、個人としてはWFAS設立に大きく貢献し、長年副会長を勤めた黒須幸男氏(WFAS顧問)に授与された。現在90歳の黒須氏は、個人の開業鍼灸師の立場で世界に向けて鍼灸う医学の普及活動を長年にわたって行っている。

著者の娘の三奈 パイオネックスのパンプレットを手に
パイオネックスの大きなPRポスターと並んで

企業展示は中国の企業がほとんどであり、日本からは株式会社セイリンの現地支社が出店してパイオネックスと日本鍼を展示していた。パイオネックスは現時点では中国に浸透がないとみられ、反応はイマイチだった。(頑張れニッポン!)

中国では刮痧(カッサ)が大人気で多くの種類のプレートを展示していた。他に、中国鍼、箱灸、吸引器、電気治療器、治療関連PCソフト等々のブースがあり、にぎわっていた。フロアーでは刮痧を用いた実技供覧を行っていた。

中国で大人気の刮痧(かっさ)プレート ビアン石製
実技供覧は刺絡と抜缶療法や美容鍼などもあった

12月の北京は雪が降らないが、底冷えがして大変寒かった。学会を半日抜け出して、会場の近くにある頤和園(いわえん)に行った。18世紀、清朝の皇帝乾隆帝(けんりゅうてい)が母親の還暦を祝って造園した北京最大の皇族庭園である。人工の湖「昆明湖」の岸辺が凍っていた。

WFASは本年2018年はパリのユネスコ本部で開催予定(11月15日~17日)。当院を代表して、近野祐輔が英語にて発表予定である。2019年はトルコの地中海に面したアンタルヤで開催予定(10月12日~13日)。2020年はオランダ・アムステルダムで開催予定(11月4日~6日)。南雲治療院一同、世界に向けてよい発表が出来るよう、技術を磨き精進して日々の臨床を積み重ねていく所存である。この間院長不在となり、皆様には大変ご迷惑をお掛け致しますこと、まことに恐縮に存じます。

今後ともご指導ご鞭撻を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げる。

2017年WFAS参加報告 (北京)
本原稿(一部改変)は、日本伝統鍼灸学会誌.第44巻第3号.2018年:56-59、に掲載されたものである。

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